補充されないボディソープ

窓際のボディーソープの入ったボトルとスポンジが置かれた様子

普段、何気なく感じているストレスの根っこにあるのは、いつもの無価値感だった。

使い切ったはずの日用品が、補充されずに放置されている。
その光景を見るたび、僕は強い嫌悪感を抱く。「次の人が困るだろう」「どうしてそんなに気が利かないんだ」と、つい声を荒げたくなる。

結局はその言葉を飲み込み、妻に伝えることはできない。
僕はてっきり、スムーズに使えない不便さや、気づかないフリをされる不誠実さが嫌なのだと思っていた。

でも、本当は違った。
「自分は大切にされていないのではないか」「見捨てられているのではないか」という、根源的な恐怖だったのだ。

早めに補充する人、なくなってから考えればいいと思う人。感覚は人それぞれだ。
気になるなら、「早めに替えてほしい」と、ただ事実を伝えれば済む話。

でも、気にしいの僕はそれが上手に言えない。伝えたことで、自分の価値を否定されたと思いたくないから。
だから今日も、僕は独りせっせとボディソープを補充している。

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